2019/06/25
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なぜ、優れたビジョンを持つ企業は成長し続けるのか
第2回
ビジョンは企業や組織がこの世に存在する理由である。(2/4)
- スペシャル対談
- 経営者インタビュー
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「経営者を語る」――。今回は、ブランド戦略コンサルタントでありクリエイティブディレクターでもある、江上隆夫氏(株式会社ディープビジョン研究所代表取締役)をゲストにお迎えします。
今回は、「最高のビジョンづくりと経営者」をテーマに、経営者JP代表・井上和幸と語り合っていただきました。全4回でお届けします。
井上 江上さんからご覧になって、日本の企業でビジョンが素晴らしいがゆえに今に至っていると感じるところは、すぐに思い浮かびますか?
江上 う~ん、なかなか思いつかないですね、本の中には良品計画さんのことを書きましたが、歴史的に見れば、やはりソニーだと思います。設立趣意書にもある「理想工場」というビジョンを掲げ、かつては革新的な製品を世界に送り出していました。ある意味、松下電器(パナソニック)もそうですね。松下幸之助さんが「水道哲学」を唱え、強い信念でそれを実行された。ミッションやビジョンとして、それは素晴らしかったと思います。
ただ、今、最高のビジョンを持っている日本企業を挙げろと言われて、GoogleやAmazonのような例は、残念ながらすぐに差し示せないのが正直なところです。小さいベンチャーなら、たくさんあると思いますが……。
井上 先ほど話に出たファーストリテイリングさんはどうですか?
江上 ビジョナリ―ですよね。あそこは、上手くやっていると思います。
井上 服を、機能にしながら、ファッションでもある、と。パーツなんだ、ということを打ち立てて出てきて、世界にまで展開したわけですよね。
江上 全体が非常にコンセプショナルにできていると思います。柳井さんがつくられている全体の企業構造自体が、です。また、同社をすごいと思うのは、ブランディングにものすごくお金を投下していることです。
昔、ユニクロのCMで、関西のおばちゃんがいきなりレジの前で服を脱いで下着姿になり、『オバンくさいからこれ替えて!』と服の返品交換を迫る作品があったのを覚えていますか? 「理由を問わず返品交換いたします」というメッセージの作品でした。
井上 ええ、覚えています。今のユニクロでは考えられないCMでしたよね。でも、あの当時は面白く見た記憶があります。
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