TOP 社長を目指す方程式 デキる上司は「WILL・CAN・MUST」を駆使して最強チームを作る

2019/10/01

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社長を目指す方程式

第23回

デキる上司は「WILL・CAN・MUST」を駆使して最強チームを作る

  • キャリア
  • ビジネススキル
  • マネジメント

 

◆「なすべきこと(MUST)」については「整理する・伝える」

最後に「なすべきこと(MUST)」。
これはシンプルに、やって欲しいことを整理し、当人に伝える。どの上司も、どの職場、企業でも当たり前のようにやっていること(なはず)です。

 

で、今回のメインイベントとしては、WILLとCANをMUSTと接合させることこそが、この三つの輪の要諦な訳です。上司のあなたの、組織リーダーとしてのもっともやりがいある面白いところこそ、ここにあると私は思っています。

 

メンバーたちそれぞれのWILLとCANをMUSTに接合させにいく。そのために組織・チーム全体を俯瞰してみてリソース・アロケーションを試みる、適所適材を図る。このパズルゲームを常に目配せし、やりくり試行錯誤し、成果が出るチームをなんとか構築する。組織リーダーの仕事とは、最適(最強)チーム編成ゲームだと言えると思います。一度編成し完成をみたらそれで完了、とはならないのがまたミソで。常にモニタリングしつつチューニングし続ける、終わりなきゲームでもあります。

 

これをなんとか巧く成り立たせるためには、個々のメンバーのWILL・CANの把握と共に、組織・チーム全体のMUST=ミッションやビジョンの明確化、共有浸透が鍵を握っています。言い方を変えれば、MUSTの意味づけ・価値づけですね。組織リーダーである皆さんに問われるのは、我が組織・チームでなすべきことの意味づけ・価値づけ力なのです。
 

ちなみに2019.5.13掲載回の「偉大な企業を創った経営者たちが絶対に妥協しない3つの円とは」でご紹介しましたが、『ビジョナリー・カンパニー』では個人→企業への適用で、「WILL」=「情熱をもって取り組めるもの」、「CAN」=「自分が世界一になれる部分」、「MUST」=「経済的原動力になるもの」としています。

 

「三つの輪」は個人のマネジメントとしても、企業・組織のマネジメントとしても、社長を目指す上司の皆さんが使えるフレームです。ぜひ実践活用してみてください。

 

  ※この記事は、「SankeiBiz『井上和幸 社長を目指す方程式』」の連載から転載したものです。
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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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