2021/10/14
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戦略HRBPから見た、人・組織・事業・経営の現在&これから
第20回
リモートの時代に、あえて「集う」ということの真意を考えてみる
- キャリア
- 組織
- 桜庭 理奈氏 35CoCreation合同会社 CEO
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リモートワークが進む中で、日本が「孤独大国化」してきていることを、新たな社会課題として取り上げている記事を読みました。コロナ禍で自動化が一気に進んだことも手伝って、各個人が同じ場所に集まらなくても働くことが可能になり、また、個人のスキルやネットワークを駆使して独立や個人事業主として活躍しやすくなったことも、この2年の間に加速化した新時代の特徴ですね。
自律分散的な活動が後押しされ、「組織のための個」ではなく、「個のための組織」といった、個の時代が全面に押し出される一方で、先のような孤独による問題を感じている方も少なくないようです。ビジネス・インサイダーの特集記事で、大室産業医事務所の大室医師が投稿している内容を読んで、これは日本という文化背景が大きく影響を及ぼしているなとわかります。日本社会の中で、集団の空気を読むという文脈を非言語的に読み取る高い能力と、相互に順応しあえるように自分の行動を選択する、という社会通念の心理と対比して、リモートワークは、ある意味それに逆行した就業環境を促進していることに気づきます。
長きにわたる集団のための個という位置づけの中で、会社というすべてのお膳立てを用意してくれる存在がなくなり、いよいよ個が自分のモチベーション軸で自分で選択して周りとつながるということに対して、多くの人の心がついていけていないために、先の孤独化を促進しているということのようです。個の時代だからこそ、新たな「つながりのポートフォリオ」を見直して、再構築することが必要だと、大室医師も記事の中で述べています。
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