TOP 社長を目指す方程式 中だるみ撃退! いつでもどこでも「やる気スイッチ」、5つの方法

2019/03/05

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社長を目指す方程式

第8回

中だるみ撃退! いつでもどこでも「やる気スイッチ」、5つの方法

  • キャリア
  • ビジネススキル
  • マネジメント

 

◆「背筋を伸ばせば、自信UP!」

日本人は通勤時などに、一様に黙々と下向き加減で足早に歩く習性があります。不思議なことに、うつむいた姿勢だと心も内向きに、気分的に沈みがちになるものです。科学的実証ではないと思いますが、著述家・講演家の斎藤一人さんは、「空を見上げて歩いていると、頑張っても沈んだ気分にはなれないよ」とおっしゃっています。あながちその通りではないかと感じます。

 

ハーバード大学の社会心理学者、カディ教授は、堂々とした姿勢を取らせた被験者と、縮こまった姿勢を取らせた被験者とで、それぞれギャンブルをさせたところ、堂々とした姿勢を取らせた被験者のほうがリスクの高い賭けに好んで出るという結果が出たそうです。

 

さらにその被験者たちの唾液を検査したところ、堂々とした姿勢の被験者からは「テストステロン」の増加が見られたとのこと。テストステロンは、決断力・積極性・攻撃性・負けず嫌いなどに関係するホルモンです。同時に「コルチゾール」の低下も見られたとか。コルチゾールはストレスホルモンで、これが多く分泌されると、頭が真っ白になるなどします。

 

背筋を伸ばせば、ストレスホルモンが減少し、自信がUPします!これは精神論ではなく、上記の通りの生理学的な現象なのです。

 

背中が丸まっていると感じたら、「ピン!」と背筋を伸ばしましょう。それだけで、積極ホルモンが増加し、ストレスホルモンが減るのですから、こんなに安くて効果的なポジティブアクションはないですよね!

「あえて『ボーッ』とすると、脳は通常の15倍働く!」

気合い系の方法を4つ、ご紹介しました。最後の一つは、ゆる系です(笑)。

 

常に張り詰めた状況、仕事に四六時中追われている状況は、やはり脳にも体にもよくありません。やるときはやる!が大事ですが、それも一定程度を超えた先の持続性には限界がありますから、しっかり休息を取ることは大事ですよね。

私も経験上そう思うのですが、なんと、少し異なる理由から、私たちは「ボーッ」としたほうがよいのだと言うのです!

 

どう言うことかと言いますと、実は私たちの脳は、意識的に活動しているときよりも、「ボーッ」としているときのほうが15倍もエネルギーを使っているのだとか。

ワシントン大学医学部のレイクル教授らによると、脳を使っているときと「ボーッ」としているときとで脳の働きを比較したところ、「ボーッ」としているときのほうが、記憶に関する部位や価値判断に関する部位が活発に働いていることがわかったのです。

 

アイデアの技法などで、最初にいろいろと情報収拾をしてあれやこれやと考えたあと、いったんそこから離れて何も考えない時間(「ボーッ」とする時間)を持つことで、閃きを得られるということが語られますが、これは私たちの身体的・生理的な機能から実証されていたことだったのですね。

 

あえて「ボーッ」とすることで、脳を通常の15倍働かせる。寝ているときに働いてくれる小人の話みたいですが、これは活用しない手はないですね!

 

社長になる人は、セルフメンテナンス力、行動管理能力に優れています。皆さん、いかがですか?

 

年度末、新年度に向けて、改めてギアを入れたいこの時期。5つの方法で「やる気スイッチ」を入れて、新元号スタートに向かって走りましょう!

 

 ※この記事は、「SankeiBiz『井上和幸 社長を目指す方程式』」の連載から転載したものです。
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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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