TOP 社長を目指す方程式 経営者はなぜストレスに強いのか 上に立つ人は景色の見方が違う

2019/11/26

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社長を目指す方程式

第27回

経営者はなぜストレスに強いのか 上に立つ人は景色の見方が違う

  • キャリア
  • ビジネススキル
  • マネジメント

 

◆「刺激」と「反応」の間には「選択」の自由がある

<経営者は概ね楽観的である>というのは、同じトラブルが起きても、普通の人が「ああ、どうしよう、困った。やばい、もうだめだ…」と捉えるところを、「おお、これは挽回、成長のチャンスだ。さて、どうクリアしてやろうか!」とポジティブに捉える習性を身につけているからなのです。

 

私のリクルート時代の上司でもあった、リンクアンドモチベーション社の小笹会長が、講演などでよく話されていたアドバイスに、何かトラブルが起きたときに、「そうか、ちょうど良い、これを機会に〜」と捉えることで、次に繋がる改善改革アクションとしよう、というものがあります。できるリーダーに共通する出来事の捉え方、解釈力は、こうした部分に表れると思います。災い転じて福となす、というのは実際の日々の物事の捉え方にあるのです。(転んでもただで起きない、とも言いますね笑。)
私自身は、この考え方を初めて学んだのは20代の時に会社で受けた「7つの習慣」研修でした。

 

コヴィー博士は「第一の習慣:主体性を発揮する」で、「刺激と反応の間には選択の自由がある」と言っています。<刺激→ 反応>ではなく、<刺激 → 選択 →反応>と、間に「選択」がある。刺激に対して自分がどう思うか、捉えるか、行動するかは自分次第。刺激と反応の間に、我々は「選択の自由」を持っている、という考え方を紹介していて、当時衝撃を受け、なるほど!と思いました。

 

その研修、あるいは元となる書籍『7つの習慣』においても明示はされていませんが、これはまさにコヴィー博士がABC理論を引用したものでしょう。

 

*      *      *

 

雨が降っても喜ぼう。顧客クレームが起きたらサービス改善のチャンス。部下が不満を言ってきたら、職場活性化の具体的ヒントをGET!です。

 

物事は全て、自分自身の捉え方次第。ただし、単なる前向きは‟能天気な人”になってしまうので、念のため要注意です!

 

 ※この記事は、「SankeiBiz『井上和幸 社長を目指す方程式』」の連載から転載したものです。
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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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