TOP 社長を目指す方程式 先行き不透明感に克つ 難局を乗り越える「究極の心の持ち方」

2020/04/14

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社長を目指す方程式

第37回

先行き不透明感に克つ 難局を乗り越える「究極の心の持ち方」

  • キャリア
  • ビジネススキル
  • マネジメント

 

◆潜在意識に良い思考パターンを書き込むことの重要さ

確かに、私たちは自分たちの日々の思考パターンからその性格や行動が成り立っており、平均的な人間の頭の中では一日に一万語以上の語句・文章が巡っていると言われています。天風氏はここにアプローチしたのです。

 

EQなどでもこの思考傾向を計測することができ、過去を悔やみがちなのか否か、未来について楽観的か、不透明さに不安を抱くのか。前向き思考か、批評批判的・否定的思考かなど、私たちもエグゼクティブコーチやエグゼクティブサーチ(経営幹部転職支援)などでアセスメントしたり、思考変革のアドバイスや支援を行っています。

 

紙幅の関係で詳細の経緯は今回書けませんが、冒頭にご紹介した時期の私も、結果として天風氏の言葉、考え方、具体的な方法論に触れ、あの時期を乗り越え強くなれたように感じています。

書籍での氏の語りにコーチングを受けていたような気がします。凄いですね。読んでいるだけでそういった影響を及ぼすのですから、生存中のライブでの講話はどのくらい聴講生たちの心に響く、刺さるものだったのでしょう。
「修養ばかりでなく、何を志すときでも、自己向上を目的とする。そして、その目的とする自己向上は、ただ単に自分の幸福だけのためにするんじゃない。自他の幸福のためにするんだ、という広い意味を忘れてはいけない。そうしてはじめて、自分の勉強にも努力にも、非常なゾクゾクするような力が湧いてくるのだ。(中略)結局、『観念要素の更改』を毎晩毎晩やりなさい。そうすれば、ぐんぐんそういう人間になれるものだから。健康をよくするのも、事業をよくするのも、常に、世のために、自分と同じ幸福を手広く分けてあげようというつもりになることだ。さあ!一緒についてきなさい!」(『運命を拓く』)

 

潜在意識に良い思考パターン、ポジティブな考え方、積極的な姿勢を書き込むことの重要さを、私は若い頃に天風氏から知りました。

元々の性格もあるとは思いますが、天風氏の考えを学んだことでそれが強化されたのは間違いないと思います。それが自分の日常や人生に非常に前向きで明るい影響を及ぼしてくださっています。できれば存命中にお会いしてみたかった人の一人です。

 

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力の踊句(しょうく)

 

私は、力だ。

力の結晶だ。

何ものにも打克つ力の結晶だ。

だから何ものにも負けないのだ。

病にも、運命にも、

否、あらゆるすべてのものに打克つ力だ。

そうだ!

強い、強い、力の結晶だ。

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誓詞

 

今日一日

怒らず 怖れず 悲しまず

正直 親切 愉快に

力と 勇気と 信念とをもって

自己の人生に対する責務を果たし

恒に平和と愛とを失わざる

立派な人間として生きることを

自分自身の厳かな誓いとする。

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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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